PRESS RELEASE
ジョリーグッド、北米の介護現場にVR認知症ケア教育、ジョージメイソン大学と共同で多文化対応と離職率改善へ

本プロジェクトは、ナーシングホームで働く実際の介護者を対象に、被介護者の立場に寄り添った認知症ケア教育プログラムを提供する取り組みです。
VR技術を活用した没入型トレーニングにより、認知症の方々の視点を体験し、共感力や対話スキルの向上を目指します。
オンライン学習や対面セッションを組み合わせ、実践的なケア技術の習得を支援します。本研究を通じて、介護者の負担軽減と認知症ケアの質向上に貢献することを目的としています。
プロジェクトメンバー
リーメイ・チェン博士
ジョージ・メイソン大学 公衆衛生学部 ソーシャルワーク研究科の助教授。社会老年学を専門とし、主に認知症、プロダクティブエイジング、地域老年学、社会政策をテーマに認知症ケアや高齢者の市民参加に関する研究を行う。これまでコロンビア大学、ヒューストン大学、ワシントン大学、関西学院大学、横浜市立大学で教鞭を執る。2003年ハートフォード財団老年ソーシャルワーク研究者賞、2015年アメリカ老年学会フェロー、2023年横浜中華街発展協同組合研究賞受賞。日本社会老年学会、日本社会福祉学会、米国老年学会などに所属。コロンビア大学博士(ソーシャルワーク)
井上恵 博士
ジョージ・メイソン大学公衆衛生学部 ソーシャルワーク研究科の准教授。高齢者の健康悪化による自立性や尊厳の喪失リスクに焦点を当て、認知症ケアや意思決定支援、音楽療法などの研究を行う。社会福祉士・看護師としての臨床経験を活かし、脆弱な高齢者とその家族を支援する方法を探る。ジャーナル編集委員も務める。米国老年学会、日本社会福祉学会などに所属。多数の論文を発表し、社会福祉教育にも従事。ボストン・カレッジ博士(社会福祉学)。
ナーシングホームのスタッフは人種も言語も多様であり、言葉だけの教育ではうまくメッセージが伝わらない実情もあります。本プロジェクトでは、VRを活用して、介護者チームが「見て・聞いて・感じる」革新的な認知症ケア教育を体験し、座学では得られない当事者視点から、認知症の方やその家族に対して深い共感を醸成している、という手応えを感じました。
今後はより多くのナーシングホームや介護現場への導入を進め、VRトレーニングが介護者の行動変容に長期的にどのような影響を与えるのか、また文化的・言語的背景の違いがVRトレーニングの効果に与える影響についても体系的に検証した上で、科学的根拠に基づいたVR技術を活かした新たな介護教育プログラムの開発や国際的な認知症ケアの標準化にも貢献していきます。
認知症ケアの未来を切り拓くこの取り組みに引き続きご注目ください。